~ご挨拶~
日曜日の午後。
東京・赤羽駅前の喧騒を抜け、とあるビルの裏階段を5階まで昇る。
練習開始前、団員さんが椅子を並べてらっしゃる間、楽譜に目を落とす。
「さぁ、今日はどんな練習になるのだろう!」…楽しみな一瞬である。
音楽は『なま物』!
その場その場で出てくる音が違う。
私自身も前回の練習と今回では要求が違うこともある。
そういう試行錯誤を繰り返しながら、本番の演奏ではこんな風に音が出れば
いいな!という線を導き出す。
今回は特にテーマを絞らず美しいハーモニーを楽しめるプログラム。
作曲家の年代や国籍、曲の形態や言語も様々。
多種多様な表現の要求に団員の皆さまはよく応えてくださった。
中でも『p(ピアノ)の表現はブレスで変える』という課題に今回はかなりこだわってみた。
内面的な表現は声の表情だけではない。フレーズの作り方やフレーズに入る前のブレスを伴う全体的なニュアンスが大切である。
今回でクライスとは3回目の演奏会。
これまでの努力が実を結ぶ瞬間。
お客様と団員の皆さんとご一緒に、音楽を楽しめる事に感謝したい。
本日はご多忙の中ご来場賜り、誠にありがとうございました。
宇野徹哉
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アンサンブルクライス第14回定期演奏会にご来場いただきまして、まことに有難うございます。心より御礼申し上げます。
今年はヨーゼフ・ハイドンの没後200年、メンデルスゾーンの生誕200年という記念の年ですので、巷では二人の作品の演奏会が目につきます。クライスもメンデルスゾーンの作品を演奏しますし、ヨーゼフ・ハイドンではありませんが、弟のミヒャエル・ハイドンの作品をアンコールで歌わせていただく予定です。
振り返りますと、クライスの演奏活動は1993年の結成演奏会(これを第0回演奏会といいます)から今日が15回目を数えます。私の合唱歴は32年になりますが、その半分をクライスで過ごしたことになります。この合唱団を立ち上げた頃は「目の黒いうちはクライスをずっと続ける!」と言っていましたが、実際にここまで続けるとは思っていませんでした。今日まで色々な指導者の先生から多くのことを学んでまいりました。また、クライスメンバーとの出会いもとても素晴らしいものでした。楽しく、刺激的であり、ある意味では自分を見つめ直す機会をいただいたような気がします。
さて、プログラムですが、今からおよそ1000年も前のグレゴリオ聖歌に始まり、ルネサンスのバード、バロックの二人のバッハ、ウィーン古典派のモーツァルト、ロマン派のシューベルトなど幅広い時代の作品を取り上げます。また、前述の結成演奏会で歌ったラインベルガーの『歌ミサ』から「キリエ」と「グローリア」を、プログラム全体の最後に演奏いたします。そしてなんと言いましても今日3月21日はヨハン・ゼバスティアン・バッハの誕生日にあたりますので、彼のミサ曲を高らかに歌い上げたいと思います。
どうか楽しいひとときとなりますように…。
アンサンブルクライス主宰 吉田真康
…「第14回定期演奏会プログラム」より